月別アーカイブ

在宅医療専門
くりはら訪問クリニック

スタッフブログ

褥創治療

褥創に「とりあえずガーゼ」の問題を考える2018年06月01日 

当院の患者さんに新たに褥創ができた場合、デイサービスや訪問介護などで、とりあえずの処置として、褥創をガーゼで覆っていることがよくあります。

居酒屋での注文なら「とりあえずビール」でもいいでしょうが、褥創治療に関して「とりあえずガーゼ」が横行しているのは大問題と言えるでしょう。

というのも、その処置は褥創をさらに悪化させることになるからです!

それでは、なぜ褥創をガーゼで覆ってはいけないのかについて解説します。

①褥創に限らず、キズは湿潤環境(しめった環境)で最も治りやすいと言われています。キズを乾かして治すというのは、前時代的な治療になります。ガーゼで覆うことで、褥創は乾燥状態におかれ、治癒が遅れてしまいます。

②浸出液で褥創とガーゼがくっついてしまい、処置で剥がす際に出血しますし、痛みを伴います。ガーゼで処置をしていると、出血しては治りを繰り返し、いつまでたっても治りません。

③褥創というものは、長い時間、同じところに圧力がかかることによってできます。ガーゼを厚く覆い、その部分に体重がかかると、覆った部分の圧力が上がり、ますます褥創を悪化させてしまいます。

それでは、褥創ができていた場合、とりあえずの処置として何が勧められるのかというと…台所用品を使っての処置です。

食品用のラップを貼る(これをラップ療法と言います)か、浸出液がありどうしてもガーゼを当てたければ、三角コーナーに使う穴あきポリ袋(ポリ袋に穴を開けてもよい)の中にガーゼを入れて当てるのが良い方法です。

(投稿者:斉藤 揚三)

褥創(インプラント露出例)2018年04月16日 

長期寝たきり状態の患者さんで、右大転子部に褥創ができた方がいました。

右人工股関節術後(再置換術後)の方でした。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

インプラントが露出していますが、夏井先生の症例をみていたので、全く驚くことなく、ドレナージさえできていれば大丈夫だと確信していました。

入所先の施設の看護師に、1日1回の洗浄と穴あきポリ袋入りオムツを当ててもらうことにしました。

以下が約1か月後の写真です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 感染徴候もなく、徐々に肉芽が増生してきていました。

その後、結果的に肺炎を合併しお亡くなりになってしまいましたが、このようにインプラントが露出した状態であっても、在宅医療を続けることができました。

(投稿者:斉藤 揚三)

このページの先頭へ

お気軽にお問い合わせください 在宅医療専門 くりはら訪問クリニック