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くりはら訪問クリニック

スタッフブログ

栄養問題・糖質制限

お菓子を食べなくする方法2018年09月03日 

当院では訪問診療時に食事指導もおこなっており、その中で、できるだけお菓子を食べないように指導しています。

しかし、どうしてもお菓子が止められない、また、「甘いものを我慢してまで長生きしなくていい」という患者さんもいます。

お菓子の誘惑にあらがえないのは、それに強い中毒性があるためで、誘惑に負けた患者さんを責めることはできません。

そういった方がどうやってお菓子を止められるのかと言えば、まずはお菓子自体を買わなければよいのではないかと思っています。

家にお菓子がなければ、いくら食べたくても食べられません。

もちろん、買い物に行けばお菓子は手に入りますが、「買い物に行くのも面倒なので食べなくてもいいか」となることをねらいます。つまり、お菓子を食べることにハードルを設け、簡単に食べることができない環境を作ればいいのです。

例えば、勉強部屋にスマホや漫画本を持ち込まないことで勉強に集中できるといったように、何事も、自分の意志でコントロールするよりは、環境を整えたほうがうまくいくことが多いです。

さらに、ナッツ、チーズ、小魚、ゆで卵などを常備しておいて、お菓子を食べたくなったら代わりに食べるというのもお勧めです。

一方、病院では、退院時などに患者さんやご家族からお菓子の差し入れがよくあります。私が勤めてきた病院でも、休憩室やナースステーションなどには常にお菓子がありました。

ですから、医療従事者ほど、環境を整えることが難しい職場にいるといえるのかもしません。

(投稿者:斉藤 揚三)

うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった (光文社新書)2018年06月07日 

『うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった 藤川徳美 光文社新書』

無題

○イライラしやすい。集中力低下。神経過敏。些細なことが気になる。
○立ちくらみ、めまい、耳鳴り。偏頭痛。
○節々の痛み(関節、筋肉)。腰痛。
○喉の違和感(喉が詰まる)。
○冷え性。
○朝なかなか起きられない。疲れ。
○出血(アザ)。コラーゲン劣化(肌、髪、爪、シミ)。ニキビ、肌荒れ。
○不妊。
○レストレスレッグス症候群(RLS=ムズムズ足症候群)。
○やたらと氷を食べる。
本書p96、97より抜粋

上記のような症状はみられませんか?これらは女性の不定愁訴でよくみられます。もしかしたらそれは鉄不足の症状かもしれません。

筆者は精神科医なのですが、精神疾患に栄養療法を取り入れた治療を行っています。実際に、鉄剤の投与と、高タンパク・低糖質の食事指導によって、劇的に改善した症例が本書に何例もあげられています。精神疾患の中でも、特にうつやパニック障害の方に著効しています。これは、鉄が神経伝達物資であるセロトニン、ドーパミン作成の際の補因子になることが関係していると思われます。

さて、現在の日本人の食生活を一言で言えば、糖質過多+鉄・タンパク質・脂肪酸・ビタミン・ミネラル不足になっています。生きていく上でのカロリーは足りていても、必要な栄養素が足りていない状態で、これを「質的な栄養失調」と呼んでいます。これは、精製された穀物(米や小麦粉)や加工食品の偏った摂取によって起こっています。特に鉄に関しては、日本人の15~50歳の女性の99%が鉄不足になっているというデータが示されています。この年齢の女性に鉄不足が多いのは、第二次性徴期に鉄需要が増大すること、1回の月経によって20~30mgの鉄が失われること、1回の妊娠・出産でフェリチン値で50に相当する鉄が胎児に移行すること(これが産後うつの発生に関係しているのではと考えられています)などによります。世界各国では、小麦粉に鉄が添加されるなどの鉄補給対策がなされていますが、日本では国民の鉄不足に対して何一つ対策がとられていません。

そのため、鉄不足は「自衛」するしかありません。まずは血液検査でフェリチン(鉄を貯蔵するタンパク質)値を測定することから始まります。50以下であれば、鉄剤投与の適応になります。

多くの医師は、鉄欠乏=貧血と考えていて、鉄欠乏性貧血に対しては鉄剤を投与しますが、貧血のない鉄不足に関しては関心がありません。しかし、鉄は赤血球を作る材料としての役割だけではなく、エネルギー代謝の最終段階において不可欠(ミトコンドリアにおける電子伝達系に鉄が必須)という、生命活動の根幹に関わる重要な役割があるのです。鉄が不足するとエネルギー不足に陥ります。これを無視したあらゆる疾病の治療は、本末転倒なものになります。

藤川先生の示している基準を以下に載せておきます。

BUN 目標15~20mg/dl(一般的には8~20mg/dl) 10以下が重度のタンパク質不足

MCV 目標95~98fl(一般的には80~100fl)

フェリチン 目標100ng/ml(一般的には男性21~282ng/ml、女性5~157ng/ml)

フェリチン30以下(重篤な鉄不足)でMCV90以下は鉄剤投与の適応

フェリチン31~50 50越えを目標として鉄剤投与

尚、当院では数年前から隠れた鉄不足に着目し、フェリチン値を測定の上、積極的に鉄剤を処方しています。そして、不定愁訴とも思われる症状が改善した症例を数多く経験しています。しかし、このような基準で治療しているクリニックはほとんどないと思われます。そういったクリニックにかかれない方が「自衛」する手段も本書には載っていますので、詳しくは本書を参考にしてみてください。

(投稿者:斉藤 揚三)

ラコール抹茶フレーバー2018年05月23日 

ラコール

無題

本日は、2018/6/5に発売となるラコール抹茶フレーバーの試飲会をしました。

商品開発時には高齢者に人気があったようなので、試してみたい患者さんがいれば、処方していきたいと思います。

さて、試飲会の前に、商品説明があったのですが、「蛋白同化抵抗性」の話が興味深かったです。

蛋白同化抵抗性とは、蛋白質を摂取しても、体蛋白の増加が滞る状態を言います。

高齢者は蛋白同化抵抗性があるために、成人よりも蛋白質を積極的に摂らないといけません。(成人では体重1kgあたり1日量として0.8-1.0gの蛋白質の摂取が推奨されるが、高齢者は1.0-1.2gが推奨される)

これが、高齢者ほど肉を食べないといけない理由です!

また、蛋白同化抵抗性を改善させるには、炎症や酸化ストレスを抑える必要があり、そのためには糖質を控えたり、オメガ3系脂肪酸や抗酸化ビタミンを摂取するのが良いです。

さらに、筋肉に抵抗をかける動作を繰り返す「レジスタンス運動」も筋蛋白合成を刺激するので重要です。

(投稿者:斉藤 揚三)

寝たきりにならないための食事2018年02月12日 

中年期までは食べすぎによるメタボリックシンドロームが問題になりますが、高齢者では食べなさすぎによる低栄養が問題になります。

そのため、中年者と高齢者では栄養指導の内容が異なってきます。

栄養状態を評価する上で指標になるのが、血清アルブミンという血液中のたんぱく質の量です。

人間総合科学大学の熊谷修教授の調査では、血清アルブミン値が4.3以上の人たちは、4.2以下の人たちに比べて筋力が衰える程度(調査では最大歩行速度で評価)が統計学的に明らかに低かったそうです。

つまり、血清アルブミン値が低いと、寝たきりになりやすいと言うことができます。

また、東京都健康長寿医療センターの新開省二先生の調査(東京都小金井市と秋田県南外村、合わせて約1,150人の高齢者を対象した20年にわたる追跡調査)では、血清アルブミン値が低いと、生存率が低下し、認知症・脳卒中・心臓病のリスクが上がると報告しています。

当院では、主に高齢者の診療をしていますが、採血をしてみても血清アルブミン値が4.3を超えている方はまずいません。

血清アルブミン値を上げるためには、動物性のたんぱく質(肉、魚、卵、乳製品)を積極的にとる必要があります。それには、ご飯よりおかずを、さっぱりしたものよりこってりしたものを摂るように心がければよいです。

しかし、好きではないものを無理に強制することもストレスとなり良くないので、診療では「できれば上記のものを食べるといいですよ」というアドバイス程度にしています。

高齢者の方の血液検査の結果をもらったら、血清アルブミン値に注目してみて下さい。

(投稿者:斉藤 揚三)

安全な食パンの選び方2017年12月13日 

日本ではトランス脂肪酸が禁止されていないので、あらゆる食品にトランス脂肪酸が入り込んでいます。

トランス脂肪酸を多く含む食品の代表的なものに、マーガリンやショートニングがあります。

高価なバターの代わりとしてよく使われています。

トランス脂肪酸は人体に全く必要のない人工的に作られた危険な油ですので、できるだけとらないようにした方がよいです。実際、心血管疾患のリスクを高めると言われています。

本来であれば国が規制をすべきですが、それをしていないので、自分の体は自分で守るしかありません。

市販の食パンの成分表示をみてみるとほぼすべての商品にトランス脂肪酸を多く含むマーガリンが使われています。

マーガリンを使わずにパンを作っているこだわったパン屋さんはありますが、ごく少数で、なかなかありません。

バターを使うとコストが多くかかるということに加えて、バター(動物性脂肪)の方が体に悪いという誤解もその理由の一つだと推測されます。

そんな中、マーガリンを使っていない食パンで比較的手に入りやすいのは、セブンプレミアムの金の食パンです。

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多少高いですが、それがパン本来の値段だと思います。

(投稿者:斉藤 揚三)

マヌカハニー2017年12月08日 

小児で夜間の咳がひどく眠れない場合に、ハチミツを使用すれば咳が軽減されるという論文があります。

大人にも効果があるという報告はありませんが、自分でも咳が出るときはハチミツを入れた紅茶などを飲んでいます。

「長友佑都の食事革命」の本の中で、より強力なハチミツであるマヌカハニーについての記載がありました。

マヌカハニーとは、ニュージーランドに自生するマヌカという植物の花蜜から作られたハチミツです。

マヌカハニーには様々な作用が知られていて、ネットで調べる限りでも以下のような効果が分かりました。

・抗菌作用(特にピロリ菌)や胃腸疾患の改善
・整腸作用や腸内環境の改善
・虫歯、歯周病、口内炎などの予防や治療
・風邪やインフルエンザの予防、鼻づまりや喉の痛みの改善
・アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、花粉症)の改善
・傷や火傷の治療
・美肌、アンチエイジング効果
・糖尿病予防、コレステロール値低下
・がんの予防や治療

虫歯の予防にも使えるのは驚きですが、まずは胃腸の調子が悪いとき、風邪のときなどに使えそうです。

上記の効果は医学的に正しいのか分かりませんが、ニュージーランドやオーストラリアの医療現場では実際に使われているようです。

商品には抗菌作用の強さを示すUMFやMGOなどの表示があるのですが、UMF10+、MGO400+以上のものがニュージーランドやオーストラリアの医療現場で使われる際の目安のようです。

長友選手が使っているものはかなり高価(MGO1000+ STRONG MANUKA HONEY 500g ¥39420)ですが、調べればもっと安いものもあります。

それでも高価ですが、薬だと思えば安いですし、なにしろ副作用がないのがいいですね。

乳児ボツリヌス症の発生の可能性があり、1歳未満には与えられないのでそこだけは注意が必要です。

(投稿者:斉藤 揚三)

長友佑都の食事革命2017年10月23日 

『長友佑都の食事革命 マガジンハウス』を読了しました。
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長友選手が体幹トレーニングやヨガを取り入れていることは知っていましたが、食事にもこだわっているというのは本書を読んで初めて知りました。
2015年のシーズンに、度重なる怪我に見舞われ、思うような成績を残せなかった長友選手は、選手生命の危機を感じ、2016年から食事改革に取り組んだようです。

詳しくは本書を読んでもらえば分かりますが、食事に対してのかなりのこだわりが分かります。ほんの少しの判断ミスや感覚の違いで勝負が決まってしまう厳しい世界で生きるためには、体作りの材料となる良質な食事を選択することが必要との考えからです。一流のスポーツ選手にとっては、食事もトレーニングの一環なのだと分かります。

そのこだわりの一部を抜粋すると「白い砂糖を断ち、甘みはフルーツやはちみつで摂る」「時間が経った油料理は口にしない」「オメガ3系の油を摂る」「野菜くずの出汁(ベジブロス)を使う」「乾物でミネラルを補給する」などです。

興味深かったのが、糖質制限食を実践したがエネルギー不足を感じ、現在は適度に炭水化物も摂取しているところです。ここら辺は、体の感覚に合わせて調整しているとのことで、バランス感覚にも優れていると感じました。

こういったこだわりを実践できるのも、専属シェフや姉が食事のサポートしてくれているからで、周りの環境にも恵まれていると思います。本書の内容の全てを実践することは一般人には難しいですが、その一部でも生活の中に取り入れられればいいのではないかと思います。

これからワールドカップが始まりますから、食事改革した背景も知りながら、長友選手のパフォーマンスに注目していきたいと思っています。

(投稿者:斉藤 揚三)

糖尿なのに脂質(あぶら)が主因!2017年10月12日 

「糖尿病とその合併症予防の脂質栄養ガイドライン」
「糖尿なのに脂質(あぶら)が主因! 日本脂質栄養学会、糖尿病・生活習慣病予防委員会」
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本書には糖尿病の主因は植物性脂質であるという衝撃的な内容が書いてあります。

血糖値を上げる栄養素は糖質だけなので、糖尿病には糖質制限をすれば良いというのが現在の主流の考え方になってきていますが、話はそう単純ではないようです。

疫学のデータで、過去半世紀の日本人の総エネルギー摂取量、糖質摂取量が減っているにも関わらず、糖尿病が増えていることから、糖尿病が増えているのは、脂質エネルギー摂取量の増加(中でも植物性油脂)によるのではないかと推論しています。

それは、国をあげての「植物性油脂が健康にいい」といった間違ったスローガンで、動物性油脂から植物性油脂への転換が勧められた結果(これは商業的な側面が大きい)によるもので、それが何の根拠もないことが分かった今でも、信じている人がいます。

それでは、具体的にどのような生活をすればいいのか以下にまとめておきます。

・オメガ6系の油(菜種油、水添植物油、コーン油、オリーブ油、パーム油、大豆油、ひまわり油、紅花油など)は出血性を促進し、糖尿病や心血管疾患を引き起こすので極力摂らない。これらの油は肝臓やすい臓、骨格筋にたまりやすく、インスリン抵抗性が現れる。また、ビタミンK2作用を阻害もする。
→加工食品は植物油脂が含まれているものが多いのでできるだけ摂らず、素材そのものを食べる。調理方法としては油を使わない、生、煮る、蒸すが良い。

・動物性油脂(バター、ラード、牛脂など)の安全性は高く、肥満にならない程度に安心して食べられる。

・オメガ3系の油(シソ油、エゴマ油、魚油など)は、炎症が抑えられて多くの炎症性疾患(動脈硬化、癌、アレルギーなど)の予防になるのでなるべく摂取する。これらの油は蓄積しにくく、分解されやすいため、インスリン抵抗性を低く保つ。
→肉よりも魚を食べる。料理にエゴマ油をかけて食べる。

・脂肪細胞の数は、胎児期・乳幼児期に著しく増えるが、母親の食事のオメガ6/オメガ3の比率が高いと、子供の脂肪細胞数が増える。その子供がエネルギー過剰になると脂肪細胞のサイズが大きくなり肥満につながる。
→つまり肥満体質は母親の食事によって決まる。

この本は、産業界や製薬会社などの利権には全く影響されずに書かれているためとても信用できます。専門的な内容も多く、一般の方が読むには難しいと思われますが、健康に対する意識が高い方には是非読んでほしい本です。

(投稿者:斉藤 揚三)

ローソン ココナッツシュガーチョコレート2017年10月09日 

お勧めの糖質制限のお菓子を紹介します。
ローソンのココナッツシュガーチョコレートです。
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コーヒーによく合います。おいしいです。

仮に1袋全部食べてしまっても、安心してください。
糖質は10g(ご飯茶碗1杯の糖質55gの約1/5)です。

(投稿者:斉藤 揚三)

ハイカカオチョコレート2017年06月06日 

最近、ハイカカオのチョコレートがブームになっているのか、様々な種類のハイカカオチョコレートが販売されています。スーパーのチョコレートコーナーに行くたびに新商品が発売されていてびっくりします。

カカオポリフェノールには血圧低下や動脈硬化予防、美肌効果など様々な効果があるとされていますが、私は専らハイカカオチョコレートが低糖質であることが気に入っています。

当然、カカオ含有率が高くなればなるほど、まずくなります(明治チョコレート効果95%を食べれば分かります)。
おいしいハイカカオチョコレートを求めて、様々なチョコレートを試した結果、
「森永 カレ・ド・ショコラCACAO88」に行きつきました。
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カカオ含有率88%の割にはそれほど苦くなく食べやすいです。
また、1枚当たりの糖質が1gというのも分かりやすくて良いです。
仮に一気に1箱全部食べたとしても(そんなことはできないと思いますが)糖質は18g(ご飯茶碗1杯の糖質55gの約1/3)です。

(投稿者:斉藤 揚三)

 

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