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在宅医療専門
くりはら訪問クリニック

スタッフブログ

月別アーカイブ:2017年08月

訪問診療の風景2017年08月29日 

本日、訪問診療中に子猫に出会いましたので、写真を撮影してみました。
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(投稿者:斉藤 揚三)

訪問診療時のバックの中身2017年08月28日 

今回は、私が使っている、訪問診療時のバックの中身を紹介します。
往診用のバックというものも売られていますが、なかなか良いものが見当たりません。
そのために自分で工夫しました。
訪問診療では、机がないところで診察しなければならないことがあるため、バックがパソコン台を兼ねていることが望ましいです。さらにバックは軽ければ軽いほど良いです。
そこで、クーラーボックスの中に自作の台を入れました。
自作の台はクーラーボックスのサイズに合わせて、ホームセンターで買った軽量の木とアルミを切って作っています。

↓左が自作の台 右がクーラーボックス
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中にいれると土台となり↓
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ノートパソコン(電子カルテ)を置くことができます↓
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クーラーボックスの中には↓のようなものを入れています。
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①プリンター
Canon PIXUS iP110
小型のプリンターです。処方箋や紹介状をプリントアウトします。
②ポケットエコー
GE Vscan dual probe 
非常に軽く、起動も早いので在宅医療に適しています。表在エコーも使えるので、エコーガイド下注射もできます。
③パルスオキシメーター
ニプロ マイティサット
高価ですが、感度が良いので使っています。
④血圧計
テルモ エレマーノ血圧計
⑤デジタルカメラ
皮膚疾患などは、積極的に撮影し、電子カルテに保存しています。
⑥体圧計
パームQ 
体圧が50mmHgを越えると褥瘡ができやすくなるので、褥瘡リスクが高い人の体圧を測定しています。
⑦聴診器
⑧ジップロックの中に、ニッパー、ライト、ペンライト、体温計、打腱器、角度計、メジャーなど。
⑨おしりふき(ウエットティッシュとして)
診察後に、おしりふきで手や聴診器などを拭いています。
⑩今日の治療薬
⑪定規、ハンコ、朱肉
死亡診断書を書く際に使用します。
⑫クリアファイルに書類など

(投稿者:斉藤 揚三)

ガスターせん妄2017年08月24日 

ガスター等のH2ブロッカーを長期間使用することで、高齢者の認知機能が低下するリスクが報告されています。
日本老年医学会が出している「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」では、H2ブロッカーは「中止を考慮すべき薬」に分類されています。

ガスターは整形外科領域ではNSAIDsの胃潰瘍予防などで、気軽に使われていると思いますが、せん妄を引き起こす可能性があることは意外と知られていません。

ガスターは腎排泄型の薬なので、特に腎機能が低下している高齢者などは血中濃度が上昇し、せん妄を起こりやすくなります。

高齢者がせん妄を起こしたときには、ひょっとしたらガスターのせいかもと疑うことが必要です。

(投稿者:斉藤 揚三)

当院で処方する痛み止めについて2017年08月22日 

当院で処方するNSAIDsの95%がセレコックスです。残りの5%くらいがモービックです。

訪問診療で診ている患者さんのほとんどが高齢者のためロキソニンは処方していません。
ロキソニンは切れ味は良いですが、その分副作用が強くでる印象があり、高齢者には怖くて処方できません。
セレコックスはCOX-2選択的阻害薬なので、胃に優しく使いやすいです。
注意点としては、セレコックスが体質的に合わない方がたまにみられ、ひどい皮疹がでるような方もいることです。
その場合は、すぐに中止しなければなりません。
モービックは、1日1回の処方で済ませたいときに、たまに処方することがあります。

しかし、基本的な方針としては心不全、腎不全がある方にはNSAIDsは極力処方しないようにしています。処方するにしても漫然と処方することは避け、できるだけ短期間の使用に留めるようにしています。

NSAIDsを使いづらい方が痛みを訴える場合にはカロナール(アセトアミノフェン)を処方しています。
カロナールは副作用が少ないので使いやすいです。
カロナールは痛みをとる場合には、1回あたり600~1000mg使わないといけないと言われています。しかし、高齢者では1回あたり300mgでも良い人もいます。

現在、500mgの錠剤が出ているので、当院でも処方することも多いですが、大きいため高齢者では飲めない方も多いです↓
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その場合はカロナール細粒50%1gを処方しています。
カロナールの処方の注意点としては抗炎症作用はほとんどないので、炎症が起こっている病態(痛風、偽痛風、関節リウマチなど)には使いづらいことです。

(投稿者:斉藤 揚三)

在宅医療で腰椎圧迫骨折を管理する方法2017年08月18日 

脊椎圧迫骨折は高齢者によくおこる骨折の一つです。
今回は「脊椎圧迫骨折を在宅医療で管理する方法」について書いていきます。
必ずしも入院による管理は必要ではありません。

○受傷機転
脊椎圧迫骨折は典型的にはしりもちをつくような受傷機転となります。つまり後方に転倒しています。前方や側方に転倒した場合は、典型的ではありません。まずは、どの方向に転倒したのかを聴取します。なかには骨粗鬆症が重度のために、転倒歴はなく、少し無理をした程度のことで骨折する方もいます。いわゆる「いつのまにか骨折」と言われているものです。

○問診
問診で一番大切な質問は寝て起きる時が大変ではないですか?です。
圧迫骨折を起こしている方は布団から起き上がるまでに30分くらいかかってしまう方もいます。
しかし、一旦立ってしまうと、歩けてしまう。これも特徴的な所見です。

○身体所見
脊椎棘突起の叩打痛を胸椎から腰椎下位レベルに至るまでとります。
しかし骨折があるからと言ってかならずしも叩打痛があるとも限りません。
また側胸部に放散痛が生じていることも多いです。
内科で肋間神経痛などと診断され圧迫骨折が見逃されていることがあると思われます。

○診断
レントゲン撮影をしても、確定診断はできません。それは、椎体がつぶれていても、今つぶれたのか、昔からつぶれていたのかわからないからです。
レントゲンで診断するには、立位と臥位のレントゲンを比較したり、経時的にレントゲンを撮影し椎体がつぶれてくるのを確認しなければなりません。
どうしても確定診断したければ、MRIをとればいいのですが(感度99%・特異度98.7%,椎体内がT1 low,T2 脂肪抑制でhighを確認)、検査のため仰向けに30分くらい寝てなければなりませんし、確定診断したところであまり治療にはつながらないので、ルーチンにやるようなものでもありません。
在宅医療では検査機器が限られてきますが、問診や身体所見でほとんどが診断することができます。

○治療
骨折部がある程度安定し痛みがとれてくるまでは3週間くらいはかかります。それまではベッド上になっていてもしょうがないと思われます。ベッド上での体位としては側臥位を推奨します。それは、仰臥位で寝ると骨折部が開く方向に力がかかるからです。また、寝返りもできないくらい痛みがひどい場合は、褥創発生リスクが高まりますのでケアマネージャーに連絡し、エアーマットレスの導入を検討します。さらに、訪問リハビリを導入して、ベッド上の運動をするとなお良いと思います。
コルセットは作ってもよいのですが(業者さんによっては在宅でも作ってもらえます)、せっかく高いお金を払って作ってもらっても結局使ってもらえないこともあります。そのため固定性は全くありませんが、腰椎バンドを処方することがあります。
適応外の使用法であり、またエビデンスはありませんが、骨癒合を早める目的でPTH製剤(フォルテオやテリボン)を導入することができます。実際、PTH製剤を使った場合、痛みが早くとれる印象があります。圧迫骨折を起こすということは、骨粗鬆症が背景にあるので、PTH製剤の使用は可能です。注意点としては圧迫骨折の鑑別疾患として癌の骨転移があり、その場合は禁忌となるので、その可能性がないかを考えなければなりません。また、高Ca血症や肝機能障害がでたりする場合もあるので、導入1か月後には採血で評価します。骨癒合を目的とするならば3ヶ月で終了し、骨粗鬆症の治療をそのままするのであれば2年間継続します。

○経過
1週間寝たきりになっているだけで筋力は10~20%低下するといわれているので、3週を経過したら、徐々に痛みに応じて離床してもらいます。
3ヶ月で骨癒合は完成し、痛みはなくなるのが普通です。それまではNSAIDsで疼痛コントロールをします。痛みが3ヶ月を超えて続いているような場合には、偽関節になっている可能性や癌の骨転移の可能性もあるので精査も検討します。

○注意点など
ほとんどの症例が上記の対応で問題なく治りますが、注意しなければならないのは破裂骨折です。
破裂骨折とは椎体後壁が脊柱管内に突出する骨折です。脊柱管内に大きく突出した場合、脊髄や馬尾を圧迫し、膀胱直腸障害や下肢のしびれ、麻痺が生じることがあります。その場合は手術になる可能性がありますので注意が必要です。
最初から破裂骨折のこともありますし、圧迫骨折が経過中に破裂骨折になることもあります。

経皮的椎体形成術は否定的な論文がでているため、個人的には推奨しない治療法です。

(投稿者:斉藤 揚三)

高齢者の表皮剥離創の治療について2017年08月16日 

高齢者の皮膚は非常に脆く、ちょっとしたことで表皮剥離や内出血が起こります。

在宅医療をしていると、縫合が必要な傷というのはほとんどなく、ほとんどがテープ固定で対応できます。

症例 87歳 女性

入所中の施設の外で転倒し、左前腕の表皮剥離創を受傷しました。
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外での怪我であっため、創内に砂が混入していました。水道水で中の砂を可及的に除去。
そして、皮膚をできるだけ元の位置に戻しました。
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ステリストリップを貼り、その上に大きめの絆創膏でドレッシングしました。絆創膏はよごれたら交換で良いです。
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受傷2週間後の状態です↓皮膚は生着しほとんど治っています。念のためフィルム保護としました。
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受傷5週間後の状態です↓ほとんど痕はありません。
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消毒やガーゼなどは一切不要です。
受傷から時間がたってしまうと、皮膚を元の位置に戻せないことがあるので、できるだけ早い処置が望ましいです。
皮膚を戻さなくても、湿潤療法をしていればいずれ治りますが、時間はかかりますので、できるだけ受傷後に皮膚を元の位置に戻すのがポイントです。
抗生剤の内服も不要です。

(投稿者:斉藤 揚三)

熱中症対策にポカリスエット?2017年08月14日 

炎天下の中「ポカリ50円」の自販機 工事現場への思いやりが話題に 「熱中症対策自動販売機」設置の英断
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夏本番。建設現場で働く作業員にとって、熱中症対策は不可欠です。そんな中、ある建設現場の自動販売機の写真がツイッターで話題となっています。「熱中症対策自動販売機」と題したその自販機では、ポカリスエットをなんと50円で販売。作業員からも「助かる」と評判の取り組み、事業主として設置した大和ハウス工業によると、炎天下で働く作業員をサポートしようと、今夏から関東の約20現場に配置。現場事務所の所長は「口頭で注意喚起するよりも効果がある」と手応えを感じています。

with news 8/10(木) 9:44配信

熱中症対策にポカリスエットとのことですが、ポカリスエットを飲むと、甘すぎて、甘さが口の中に残り気持ちが悪くなります。
ポカリスエットのペットボトル1本500ml中の糖質量は31gだそうです。糖質31gというのは角砂糖8個分に相当する糖質量となります。
熱中症対策に必要なのは水分と塩分なので、糖質は必要ありません。ポカリスエットが甘いのは医学的な理由ではなく、甘くないと売れないからだと思われます。

そこで、熱中症対策に水に塩を溶かして飲むことをお勧めします。
水1Lにつき塩を3gを目標に入れます。(好みの問題ですが、塩が多いとまずいという人が多いです。そのためまずくなく飲める程度に入れるのが現実的かもしれません。)

塩はミネラル分が豊富な「ぬちまーす」をお勧めします。

また風味付けにレモンやライムを絞るか、グレープフルーツジュースを少量入れると飲みやすくなります。

・・・ということを書いてきましたが、水の味付けを工夫するより、「味噌汁(1杯で食塩 約2g)」を飲んで、あとは喉が渇いたときにひたすら「ただの水(または甘くないお茶)」を飲むのが一番いい方法です。

(投稿者:斉藤 揚三)

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること2017年08月13日 

「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」(河合雅司 講談社現代新書)

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この本は、最新の人口統計のデータを用いて、今後の日本の人口や人口構成などを推察し、年表として時系列で、今後何が起きていくのかを分析し書かれた本です。
この本によって未来の世界を予想することができれば、仕事に限らず様々な面で判断が間違わなくなると思います。

日本は世界に類をみないスピードで少子高齢化が進んでいます。そして本書をみるとこの流れは止めることができないことが分かります。合計特殊出生率(1人の女性が生涯に出産する子供数の推計値。2016年は1.44)が2を切ると人口が減少することは当たり前に分かりますが、それがたとえ政策によって改善したところで、そもそも未来の母親となる女児の数が減っているので出生「数」は増えず、人口減は避けられないようです。日本の総人口は100年後には約5060万人。300年後には450万人。西暦3000年には2000人という衝撃の数字が並びます。

医療・介護の分野では団塊の世代が75歳以上となる「2025年問題」という言葉が有名ですが、それよりも先の、団塊ジュニア世代が高齢者となる2042年に高齢者数が4000万人とピークになり、勤労世代が1200万人以上減り、さらなる深刻な問題(社会医療保険費など)が生じることになりそうです。我々はこの「2042年問題」にどう立ち向かっていくのかを考えなければなりません。

筆者はすでに人口減の流れは止めることができないとし、そのスピードを緩めること、そして提言しているのが、「戦略的に縮む」こと、コンパクトで効率的な国への作り替えです。そのため10の提言をしているのですが、その中で、少子化対策として第3子以降に1000万円を給付するというアイデアがありました。確かにそのくらいのインパクトのある政策をしないと効果はないでしょう。また、非居住エリアを明確化するという考えも書かれていました。いずれにしても大変な未来が待ち受けていることは間違いないようです。

(投稿者:斉藤 揚三)

まるごと桃のケーキ2017年08月12日 

先日、患者さんからではありませんが、とある方から珍しいお土産を頂きました。

桃を丸ごと一個使ったケーキです。
桃の中がくりぬかれていて、クリームが入っていました。
岩手県水沢市のパリー洋菓子店というところのものでした。
とてもおいしくいただきました。
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(投稿者:斉藤 揚三)

訪問診療の風景2017年08月11日 

先日、とある施設に診療に行った際に患者さんがこういった状態ででてきました。

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事情を聴いてみると、施設にボランティアで来ている劇に飛び入り参加する前だったそうで、さらに自前の衣装とのことでした。

こういった異様な状況下での診察となりましたが、施設の看板猫のあいちゃんは窓の外を眺めていました。
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(投稿者:斉藤 揚三)

 

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